農業土木学会誌
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土のコロイド現象の基礎と応用 (その12)
コロイドから見た土の透水性と侵食
西村 拓取出 伸夫
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1999 年 67 巻 3 号 p. 277-284,a2

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抄録

土の透水性は, 土の微細な構造と密接な関係を持ち, 土のコロイド的な振る舞いの影響を受ける。たとえば土中のコロイドが分散や膨潤する条件下では, 透水性の低下が生じる。すなわち, 土の透水性は, 粘土鉱物の種類, 土中水の溶液組成, 濃度, pHなどに左右される。ここでは, まず土の透水性とコロイド粒子の性質の関係にっいて, 土の塩類化により生じるソーダ質化に焦点をあてて概説した。また, 土のソーダ質化や分散がクラストの形成を助長することやクラストの形成に伴って, 地表面の土の透水性の低下が水食を促進することを指摘し, 土のコロイド的な性質を逆に利用して, 土の構造を化学的に制御する化学的土壌保全にっいて紹介した。

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© 社団法人 農業農村工学会
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