農業土木学会誌
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合成ゴム系ジオメンブレンの力学的物性値の経年変化特性
長束 勇
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2000 年 68 巻 1 号 p. 59-65,a2

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抄録

ジオメンブレン (GM) の耐久性は, 通常, 促進劣化試験の結果に基づいて評価されている。しかし, 屋外曝露と等価となる促進劣化試験条件の設定は困難なことから, GMを用いた貯水池表面遮水工法を設計する際の耐久性評価には, できるだけ長期間の屋外曝露試験の結果を用いることが望ましい。このデータを取得する目的で農業工学研究所の実験池に敷設された合成ゴム系GMは, 過目, 30年を経過した。そこで, その経年物性変化を調べた結果, GMの劣化の程度は敷設された位置によって大きな差異があり, 常に水没する部分の耐用年数は, 現在一般に建設工事費や経済性の比較・検討に採用されている20~30年よりも十分長いことが明らかになった。

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© 社団法人 農業農村工学会
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