農業土木学会誌
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ルーマニアの畑地灌漑の課題
安養寺 久男
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2001 年 69 巻 2 号 p. 183-188,a3

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抄録

ルーマニアの降雨量は少なく, 理想的には, 全農用地面積の半分で灌漑施設が必要であり, 社会主義体制のもとで灌漑施設が整備されてきた。その受益面積は, 約300万haである。革命後, 農業生産協同組合に集積されていた農地は, 元の所有者に返還されて, 小農が出現している。なお, 灌漑を行うためには, 水利費を支払う必要がある。小農の多くは貧困であり, 灌漑機器も所持していないために, 灌漑施設の稼働率が極端に低下している。一方では, 灌漑施設の維持管理の一部を受益者に移管しようとしている。しかし, 受け皿となる協業組織は存在しない。灌漑にとって, 多くの課題を克服しなければならない。

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© 社団法人 農業農村工学会
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