2005 年 73 巻 4 号 p. 307-308,a2
当別幹線用水路は, 昭和30年代から40年代にかけて, 篠津地域泥炭地開発事業により軟弱地盤上に造成された開水路である。現在, 国営かんがい排水事業当別地区により, この幹線用水路をフルーム型水路に改修している。実施に当たっては, 工事費の抑制を図るため, ある程度の沈下を許容する直接基礎方式 (柔構造基礎) を採用し, 側壁余裕高に圧密沈下相当分として10cmを割増した水路改修断面とした。施工後の沈下量はおおむね予測値の範囲内にあり, 継手部やコンクリート面にも損傷は見られない。このような形式とすることで, 従来工法に比べておよそ1-2割のコスト縮減ができた。