本報では, 広島県世羅郡において, 50mメッシュと5mメッシュの地形情報から推定した日射量を比較し, 5mメッシュの地形情報を用いた日射量推定値の有効性について検討した。その結果, 1日の総日射量で比較した場合, 5m四方の範囲で比較した場合は, 数十%の差が生じる場合があるが, 50m四方以上の広さの平均値であれば, 50mメッシュの地形情報を用いても, 5mメッシュの地形情報による推定値と数%の差しか生じなかった。このことから, 地形が複雑な中山間地域であっても, 5mメッシュの地形情報が有効となるのは, 数m四方の地点における日射量推定を目的とする場合に限られると考えられる。