2007 年 75 巻 6 号 p. 510-511,a3
香川県は, 温暖少雨気候であり,「香川用水」の通水後においても近年の異常気象に伴い, 香川用水の取水制限が頻発するなど非常に厳しい水事情となっている。このため, 多度津町では新たな水源確保の要望が高まり, 渇水時でも比較的安定した水量を供給できる下水処理水に着目した「水循環」システムを作るとともに, 次代のための「水と緑のネットワークづくり」を推進し, 農業用水の確保のみならず河川維持用水や親水用水の確保を図る「多度津町再生水利用計画」を策定した。本報では, 再生水による農業用水の確保とそれを契機にした地域用水機能の発揮に対する取組みを紹介する。