近年, 受益農家数の減少や高齢化に伴い, ため池の管理体制が脆弱化してきている。また, 継続的なため池改修にもかかわらず, 最近の集中豪雨や流域の変化により, 災害が数多く発生している。このような状況下において, 豪雨によるため池の危険度を事前にあるいはリアルタイムに誰もが簡単に把握することができ, 情報を共有することができれば, 危機管理を行う上で非常に有効なものとなる。今回,「豪雨によるため池決壊予測シミュレーションモデル」の作成・検証を行った上で, 管内警戒ため池47カ所の危険度等の現状把握を行った。また, ため池洪水吐の新たな設計手法についても提案・考察をしたので紹介する。