2008 年 76 巻 5 号 p. 446-447,a2
酪農を営む地域近隣の市街地住民や観光客等から乳牛ふん尿の散布時の悪臭に対する苦情があり, スラリー状のふん尿の適正処理の問題とともに緊急的な課題となっていた。そこでバイオガスプラントを建設しその課題を解決した。それに伴い, 嫌気性発酵処理の生成物であるバイオガスによる発電によりプラント内電力を賄う。最終生成物である消化液の散布による化学肥料の使用量削減と牧草の収量・品質の改善をし, 総合的なエネルギーと有機質資源の地域循環を目指した。ここでは, バイオガスプラントの概要, ふん尿消化液の施用効果等を中心に紹介する。