産学連携学
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特集 連携による地域課題解決の取組み
大学教育におけるPBLの実践と地域課題解決への貢献
山口 泰史
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2020 年 16 巻 2 号 p. 2_1-2_10

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抄録

若年層の流出によって,人口減少,高齢化が進む熊本県において,地域が持続的に活性化するためには,地域を支える若年層の存在が欠かせず,その対策は喫緊の課題である.そこで,大学2年生のゼミ科目において,こうした課題への解決策を模索するPBL (Project Based Learning) を実施した.さまざまな学習手法を取り入れ,また関係機関と連携しながらまとめた提案は,対外的に一定の評価を得たが,問題点も指摘された.これを踏まえ,今後は,ゼミ生が共通の課題に取り組むPBLから,ゼミ内の複数のグループが独自の課題に取り組むPBL,そして個々人が独自の課題に取り組むPBLへと継続する「段階的PBL」によって,地域課題解決に貢献しうる人材を育成する必要があると指摘した.

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© 2020 特定非営利活動法人 産学連携学会
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