日本スポーツ栄養研究誌
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依頼総説
スポーツとアレルギー・アナフィラキシー
楠 隆
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2024 年 17 巻 1 号 p. 23-30

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抄録

 スポーツは人々の健康にとって有益な活動であるが、一方でアレルギー症状やアナフィラキシーを誘発するリスクがある。本総説では、スポーツ関係者にとって重要なアレルギーの知識のうち、以下の点について解説する。

 (1)運動誘発気管支収縮(exercise-induced bronchoconstriction、EIB):運動により一時的に咳嗽、呼気性喘鳴、呼吸困難が起こる現象であり、乾燥した環境で高強度の運動を続けた場合に起こりやすい。喘息患者でみられるような気道の慢性炎症やそれに伴う気道過敏性(少しの刺激にも敏感に反応する状態)が関与している。

 (2)食物依存性運動誘発アナフィラキシー(food-dependent exercise-induced anaphylaxis、FDEIA):特定の食物摂取だけでは発症せず、その後の運動負荷によってアナフィラキシーが誘発される病態である。発症機序はIgE依存性であり、運動がIgE依存性即時型食物アレルギーの誘発閾値を低下させることによる。

 (3)スポーツ活動とアレルギー症状:スポーツ活動はアレルギー症状に影響を与える要因の一つであり、特に長期にわたる水泳は鼻炎などの呼吸器症状のリスク因子となることが示唆されている。

 (4)アドレナリン自己注射薬の使い方:アドレナリン自己注射薬とは、ハチ毒、食物および薬物等によるアナフィラキシーの症状を緩和するために自己注射する補助治療剤であり、アナフィラキシーを疑う場合は早めの投与が推奨される。

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