【目的】
形態や身体組成はパフォーマンス向上の重要な要因とされているが、日本ではボート競技選手に対する詳細な形態や身体組成の報告が無く、海外選手との比較研究も存在しない。本研究では大学生ボート競技選手の性差による形態や身体組成、体格を示すとともに、海外の先行研究と比較した。
【方法】
全国レベルの大学ボート部員に対して、国際的な基準に基づいた詳細な身体計測と体組成測定を実施した。男子選手8名と女子選手6名の実測値や身長補正値に加え、国際的に使用されているPhantomモデルやソマトタイプを用い比較した。
【結果】
男子選手は女子選手よりも身長や体重が有意に大きかった(p < 0.01)。身体サイズの差を考慮した結果、形態および身体組成の性差が明らかとなった。海外の先行研究と比較すると、男子選手は脂肪量が多く、女子選手では除脂肪量が少ない傾向が示され、男女ともに脂肪組織の蓄積を示す内胚葉指数が高いソマトタイプを持つことが示された。
【結論】
日本のボート競技選手の形態と身体組成、体格は性別で異なっていた。また日本のボート競技選手の体格は、海外のボート競技選手よりも脂肪組織が多いことが示唆された。本研究結果は日本のボート競技選手のパフォーマンスの向上に向けた基礎資料になるものと考えられる。