日本看護研究学会雑誌
Online ISSN : 2189-6100
Print ISSN : 2188-3599
ISSN-L : 2188-3599
開腹手術を受ける患者家族のSTAIの推移
木村 紀美斉藤 陽子米内山 千賀子花田 久美子福島 松郎
著者情報
ジャーナル フリー

1988 年 10 巻 4 号 p. 4_53-4_59

詳細
抄録
 開復手術を受ける患者の家族77名に対して手術当日,術後1週目および退院時にSTAIを行い,家族の背景とSTAIの推移との関係を検討し,合せてCMIとの関連性も検討し以下の成績を得た。
 (1) 状態不安(STAI-I)は,家族全体では手術当日より術後1週目,退院時に有意に減少していた。
 (2) CMIにおけるSTAI-Iは,正常群,神経症的傾向群ともに有意差はなく,両者とも手術当日が有意に高かった。
 (3) 悪性疾患患者の家族のSTAI-Iは,良性疾患患者の家族より術後1週目,退院時に有意に高く,さらに手術当日から退院までの減少も少なかった。
 (4) 50歳以上のSTAI-Iは,手術当日から退院まで有意な減少はなかった。 (5) 特性不安(STAI-II)は,手術当日,術後1週目および退院時とほとんど変わらなかった。
著者関連情報
© 1988 一般社団法人 日本看護研究学会
前の記事 次の記事
feedback
Top