日本看護研究学会雑誌
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感染管理に関する知識・技術に対する訪問看護従事者の捉え方
前田 修子滝内 陸子小松 妙子
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2006 年 29 巻 2 号 p. 2_103-2_111

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抄録
  本研究の目的は,訪問看護従事者が,感染管理の知識・技術それぞれについて,どの程度必要と感じているか(以下,【必要度】),またどの程度不足を感じているか(以下,【不足度】),また訪問看護従事者の属性による,その差を比較・検討することである。訪問看護従事者193名を対象に郵送質問紙調査を行った結果,以下のことが明らかになった。
1 .【必要度】の平均値が高かった項目は「手洗い」「うがい」「感染源・感染経路に関する知識」「気管内吸引」「感染管理に関する在宅療養者・家族への指導」等であった。属性により差がみられた項目はなかった。
2 .【不足度】の平均値が高かった項目は「感染症新法に関する知識」,「CAPDの管理」「感染症発症に関する保健所との連携」「スタンダードプリコーションズに関する知識」等であった。年代では8項目において〔30歳代以下〕の方が平均値が高く,訪問看護経験年数では8項目において〔4年以下〕の方が平均値が高かった。
  今後は,【必要度】【不足度】の平均値が高かった項目を中心に組み込んだ,また対象の年代・訪問看護経験年数による特徴を反映させた教育プログラムを作成する予定である。
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© 2006 一般社団法人 日本看護研究学会
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