日本看護研究学会雑誌
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終末期がん患者の看護における看護師の倫理的ジレンマ尺度の開発
─ 信頼性・妥当性の検証 ─
江口 瞳
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2017 年 40 巻 4 号 p. 4_603-4_612

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抄録

 先行研究をもとに倫理的ジレンマ尺度のアイテム80項目を作成し,全国がん診療連携拠点病院と全国緩和ケア病棟の,終末期がん患者の看護に携わっている看護師4,500人に調査し,1,337名の回答を得た。項目分析,因子分析の結果7因子58項目が採択され,第Ⅰ因子から,【説明不足により患者・家族の選択権が保証されていない】【意思決定を支援するための看護が見出せない】【患者のニーズに応じた看護を提供できていない】【医師との意見が食い違う】【患者の状況よりも化学療法や延命処置が優先される】【患者が置き去りにされたまま治療が進む】【患者と家族の意見が食い違う】であった。因子全体の尺度のCronbach’α 係数は .861であり,内的整合性が確認された。撫養ら(2014)の看護師の職務満足度尺度を基準とするPearsonの積率相関係数はr =-.260(p<.01)であり負の相関が認められた。

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© 2017 一般社団法人 日本看護研究学会
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