日本看護研究学会雑誌
Online ISSN : 2189-6100
Print ISSN : 2188-3599
ISSN-L : 2188-3599

この記事には本公開記事があります。本公開記事を参照してください。
引用する場合も本公開記事を引用してください。

介護老人保健施設の看護職者がターミナルケアを実践するうえでの困難さとその構造
丸山 純子太湯 好子
著者情報
ジャーナル フリー 早期公開

論文ID: 20170928003

この記事には本公開記事があります。
詳細
抄録
【目的】介護老人保健施設(以下,老健)の看護職者がターミナルケアを実践するうえでの困難さの構造を明らかにすることを目的とした。
【方法】①対象:O県内6施設の看護管理者と看護師各1名,②期間:2015年2月~5月,③分析:半構造化面接(約1時間)で得たデータを,質的統合法(KJ法)により分析した。
【結果】〈医療処置の限界と麻薬使用への不安〉〈状態変化や胃瘻造設の判断のむずかしさ〉〈多床室における生と死の共存のむずかしさ〉〈介護職員の不安と職員の労働負担感の見極めのむずかしさ〉〈後悔しないターミナルケアを家族とともに築くむずかしさ〉〈多職種間での協議と経験の積み重ねによるターミナルケアの質の担保〉〈やりがいや喜びにつながるその人らしい自然な看取り〉で構成された。
【考察】老健の看護職者は,困難さがありながらもさらによりよいターミナルケアの構築に取り組む構造が明らかとなり,多職種間での協議や経験を積み重ねていく重要性が示唆された。
著者関連情報
© 2018 一般社団法人 日本看護研究学会
feedback
Top