抄録
【目的】本研究の目的は,精神科病棟看護師の精神障害者へ向けた口腔ケア行動意図尺度を作成し,その信頼性と妥当性を検討することである。
【方法】精神科病棟看護師の精神障害者へ向けた口腔ケア行動意図尺度施策案は,質問72項目のリッカートスケールとした。対象者363名に質問紙法で実施した。
【結果】主因司法プロマックス回転にて因子分析を実施し,第1因子は【社会性獲得へむけた教育】,第2因子は【援助的関係に基づく口腔疾病予防】,第3因子は【継続的ケア遂行のための柔軟な対応】,第4因子は【相互の安全確保】と命名し,4因子,42項目が抽出された。信頼性はCronbachのα係数 .967であり,内的整合性が確認できた。
【結論】本尺度は,精神科病棟看護師が入院中の精神障害者に向けて口腔ケアを実施する際の行動意図を自己評価できる尺度であり,質向上のための基礎資料となる。