日本看護研究学会雑誌
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退院支援看護師の「患者にとってよい」退院支援を目指す思考過程
湯浅 香代三宅 茉里奈森本 美智子
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論文ID: 20190807063

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抄録

目的:退院支援看護師が退院支援を行う際の思考過程を明らかにし,よりよい退院支援を行うためのさらなる課題を検討することである。
方法:退院調整部門で勤務する看護師4名に対し半構造化面接を行い,データ分析には質的分析法を用いた。
結果:退院支援看護師は,患者が満足できる退院支援を行いたいという【常に根底にある思い】をもち,【本人と家族の情報をすりあわせて支援の方向を探る】ことをしながら,患者・家族が納得できるゴールを目指していた。また,よりよい退院支援を行うために,【医療者のみに限らずまわりの人々の知識や経験を取り込む】ことや【病棟の看護師を退院支援に巻き込む】ことを意識していた。退院支援看護師には,退院後の患者の生活の実態を知ることのできない現状に葛藤もあった。
結論:退院後のモニタリング・評価の体制を整えること,病棟看護師の退院支援に関する関心を高めていくことが課題である。

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