日本看護研究学会雑誌
Online ISSN : 2189-6100
Print ISSN : 2188-3599
ISSN-L : 2188-3599

この記事には本公開記事があります。本公開記事を参照してください。
引用する場合も本公開記事を引用してください。

在宅パーキンソン病患者の疾病自己管理状況と抑うつ症状の実態
安東 由佳子奥田 鈴美青木 駿介小林 敏生
著者情報
ジャーナル フリー 早期公開

論文ID: 20200705101

この記事には本公開記事があります。
詳細
抄録
目的:本研究は,パーキンソン病(PD)患者の疾病自己管理状況および抑うつ症状の実態を明らかにすることを目的としている。方法:PD患者185名を対象に,無記名の自記式質問紙調査を実施した。有効回答率は95.7%であった。結果:抑うつ症状あり(K6得点≧5)は49.7%で,対象者の約半数が抑うつ症状を呈していた。疾病自己管理について,「PD薬の飲み忘れ」以外の服薬に関する実施率は高かったが,「症状変化の記録」「排便回数や量の記録」の実施率は低く,セルフモニタリング教育の必要性が示された。ADLおよび疾病自己管理の「好きなことや楽しいことの継続」「病気のことはくよくよせず楽観的に考える」が抑うつ症状と有意な負の関連を示した。結論:看護職は,疾病自己管理について指導する際に,趣味等,好きなことや楽しいことの継続を促すとともに,患者自身が自分の病気をどのように捉えているかについて,十分注意する必要があることが示唆された。
著者関連情報
© 2021 一般社団法人 日本看護研究学会
feedback
Top