日本看護研究学会雑誌
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看護師の倫理的問題の経験が倫理的判断に及ぼす影響
平間 あけみ一條 明美升田 由美子
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論文ID: 20200723102

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抄録
目的:優れた倫理的判断力を有する看護師は,どのような経験を基盤に現在の倫理的判断や看護実践に至ったのかを明らかにする。方法:①対象:臨床で働く看護師で,職位は問わず臨床経験が6年以上の倫理的判断力をもつ看護師7名,②期間:2016年11月〜2017年3月,③分析:半構造化面接で得たデータを質的統合法(KJ法)により分析した。結果:《心に刻まれている臨床経験》,《患者を理解し,患者の価値観や意思を尊重して支え最善を尽くす看護》,《内省および患者や周囲からの励ましと承認》,《患者と家族のために看護チームでの情報の共有》,《管理者としての自覚と責務》の共通項目が抽出された。結論:倫理的問題の経験が倫理的問題を考えるきっかけとなり,リフレクションを通して倫理原則を内在する患者中心の看護に気づき,倫理的知識としてチームで共有して,研究協力者個人と看護チームの2つの側面から患者中心の看護を実践していることが明らかとなった。
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