論文ID: 20210808171
目的:地域DOTS個別患者支援計画で用いるリスクアセスメント票の標準化版を作成する。方法:東海4県の各保健所の結核患者の服薬中断リスクアセスメント結果の統計分析(対象者470名)を基に,結核専門家パネルでリスクアセスメント票を検討した。結果:各保健所共通の15リスク項目のうち,有意差のあった3項目「副作用の出現あり」「副作用の理解がない」「治療中断歴あり」に2点,その他に1点の重みづけ配点をした。先行文献より「不規則な生活」「外国人」「再発患者」,属性で有意差のあった「潜在性結核」もリスク項目に加えた。評価点区分は6点以上,3〜5点とし,A〜Cランクの分類は面接での裁量点を適宜加算して判断するとした。計19リスク項目で構成されたリスクアセスメント票が作成された。結論:重みづけ配点したリスク項目は服薬中断リスクが高く,DOTSにおいて特に留意した面接とアセスメントが必要である。