日本看護研究学会雑誌
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看護師のセクシュアル・マイノリティに関する認識の実態
神田 希子中障子 和泉山崎 綾夏岡田 祐来鹿野 楓後藤 美里関 瑞穂古川 真菜水島 彩栁原 清子稲垣 美智子堀口 智美
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論文ID: 20210908146

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抄録

目的:A県内の病院に勤務する看護師を対象にセクシュアル・マイノリティに関する認識を調査法にて実態を明らかにした。方法:回答数1,017名,有効回答数1,009名(有効回答率99.2%)だった。結果:セクシュアル・マイノリティに関する言葉の認知度は最も高いLGBTが5割以下,関心がある者は2割に満たなかった。情報源はテレビやインターネットが6割程度であった。教育・研修受講経験者は2割以下,病院が開催する研修があると答えた者は1割以下であった。またLGBT法連合会の困難リストをもとに医療現場で医療者が直面すると考えられる5つの状況設定に対する看護師の判断は,セクシュアル・マイノリティに寄り添った思考に基づく判断を選択する者が多かった。結論:看護師はセクシュアル・マイノリティが権利擁護を要するとの認識を持っているが,深い知識や理解に基づくものではないと推察され,知識や理解を深めるための教育の必要性が示唆された。

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