日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会雑誌
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一般演題:口演4
過去 15 年間に当教室で経験した、皮膚病変を有するサルコイドーシス 48 例の検討
三浦 貴子山本 俊幸
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2015 年 35 巻 Suppl1 号 p. 60-1

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抄録

サルコイドーシスにおいて皮膚症状を呈する症例は約 25-30%程 度とされており、出現頻度の比較的高い症状の一つである。皮膚 の病理組織検査はサルコイドーシスの診断の有用な検査であり、 また侵襲が少ないため当科では他科からのコンサルテーションを 含め積極的に行っている。加えて皮膚症状から合併症の傾向を予 測することが可能であるため、サルコイドーシスにおける皮膚症 状の評価は重要な位置を占めると考えられる。今回、我々は当教 室で 2000〜2015 年 4 月までの過去 15 年間で皮膚生検が施行でき たサルコイドーシス患者についてまとめ、皮膚症状の病型、部位、 臓器合併症の有無、ACE 値、皮膚病理組織における免疫染色を行 い検討した。当科で経験したサルコイドーシス患者は 48 例で、男 性 9 例、女性 39 例で女性に多い傾向にあった。年齢は 27〜83 歳 で平均年齢は 57 歳であった。部位別では顔面や下肢が多く、皮膚 サルコイドの皮疹型では結節型が最多で、他に稀な型として乾癬 様皮疹や魚鱗癬様皮疹、結節性紅斑様皮疹を呈した症例も数例見 られた。これらの臨床的検討について述べる。

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© 2015 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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