日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会雑誌
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症例報告
家族性サルコイドーシスとの鑑別に難渋したTINU症候群の1例
有竹 秀美村上 康司玉田 勉蒲生 俊一村松 聡士奈良 正之大友 孝昭吉田 真彰谷内 真司一ノ瀬 正和
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2018 年 38 巻 1_2 号 p. 89-93

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抄録

症例は19歳男性.14歳の弟が1年半前に肉芽腫性ブドウ膜炎,間質性腎炎を認めサルコイドーシス(腎・眼)と診断.X-1年10月より悪心と体重減少,X年5月より夜間多尿が出現したため近医内科受診.血清Cre 2.41 mg/dL,尿中β2ミクログロブリン165,210μg/Lと著しく高値を示す腎機能障害を認めた.当院腎臓内科に紹介され腎生検にて尿細管間質性腎炎と診断された.また,X年5月中旬より霧視を自覚し,当院眼科にてぶどう膜炎と診断され,家族性サルコイドーシスが疑われ当科紹介.胸部X線写真では明らかなBHLや肺病変は認めなかったが,気管支肺胞洗浄ではリンパ球分画48%と増加を認めた.しかし,組織学的に肉芽腫が証明されなかったためサルコイドーシス診断基準は満たさず,TINU症候群と診断された.本症例はBALF所見の異常,同胞発症等,典型的なTINU症候群とは異なる特徴を有し,サルコイドーシスとの鑑別が困難であった貴重な1例であった.

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© 2018 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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