2013 年 20 巻 1 号 p. 24-27
今回われわれは,若年者の難治痛4症例の治療を経験した.症例は女児3例,男児1例の計4例で,小児科,小児外科からペインクリニック科に依頼があった症例である.疾患は術後瘢痕痛1例,複合性局所疼痛症候群(complex regional pain syndrome:CRPS)3例であった.4症例中3症例では,痛み治療の経過中に,ペインクリニック科医師を中心に,小児科医,小児臨床心理士,精神科医,心療内科医,小児外科医などがそれぞれ専門的な視点から介入した.4症例とも,患児の症状とその変化に合わせて神経ブロック,理学療法,鎮痛補助薬による薬物療法,心身医学的アプローチなどを適切に施行することで症状緩和しえた.