日本ペインクリニック学会誌
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症例
リハビリテーション目的での持続末梢神経ブロックの問題点―症例報告と文献的考察―
田中 絵理子島本 葉子森本 康裕
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2015 年 22 巻 2 号 p. 119-122

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抄録
持続末梢神経ブロックは,関節手術や開腹・開胸手術など高侵襲手術の術後や,リハビリテーションなどで長期間の鎮痛を必要とする場合に行われる.長期間のカテーテル留置により,先端の位置異常や事故抜去による効果不良,刺入部からの薬液漏れなどの問題が起こってくる.われわれは,リハビリテーションを目的とした持続末梢神経ブロックを行い,先端の位置異常や事故抜去を経験した.カテーテルの固定方法を改良すること(刺入部の針糸固定と医療用接着剤,ドレッシング剤の併用)で,長期間のカテーテル留置が可能となった.リハビリテーションにおける持続末梢神経ブロックでは,カテーテルの挿入方法と挿入部位,さらに固定方法に工夫が必要である.
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© 2015 一般社団法人 日本ペインクリニック学会
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