日本ペインクリニック学会誌
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I度房室ブロックを有する多汗症患者の胸腔鏡下交感神経遮断術
術後 Mobitz II型房室ブロックをきたした症例を含む2症例の報告
福田 秀樹森脇 克行大澤 恭浩弓削 孟文
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1999 年 6 巻 1 号 p. 22-25

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抄録
I度の房室ブロックを有する手掌多汗症の2症例に対し内視鏡下の胸部交感神経遮断術を行なったところ, 1例で一過性の Mobitz II型の房室ブロックを, 他の1例で一過性のPQ間隔の延長をきたした. 症例1は18歳の女性で, 第2, 第3, 第4胸部交感神経遮断術を行なったが, 術後約10時間で Mobitz II型の房室ブロックが2拍発生した. 第1病日に行なった Holter 心電図では不整脈は認められなかった. 症例2は25歳の女性で, 第2, 第3胸部交感神経遮断術を行なったが, 術直後と第1病日には術前に比してPQ間隔が延長し, 術後1カ月以内で術前のPQ間隔に復した.
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© 一般社団法人 日本ペインクリニック学会
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