日本ペインクリニック学会誌
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フエンタニルパッチ (デュロテップTM) 10例の使用経験
小西 邦彦奥田 真弘横地 歩宇都宮 博文丸山 一男
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2002 年 9 巻 4 号 p. 451-455

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抄録
フェンタニルパッチ (デュロテップTM) を癌性疼痛管理を行った患者のうち治験薬の使用を理解して同意した患者10名に使用した. モルヒネの量に応じてフェンタニルパッチの大きさを選択し, 72時間ごとに貼り替えた, パッチ貼付開始後8日間で rescue dose が不要だった患者は2名だけであった. しかし貼付後8日目の時点ではモルヒネのみによるコントロールに比べてVASは有意に低下した.
嘔気・嘔吐, 眠気, 便秘などの副作用が改善した症例もみられたが統計的有意差はなかった. フェンタニルパッチはモルヒネ同様安全に使用することができ, オピオイドローテーションの新しい選択肢の一つとして, 癌性疼痛管理に有用である.
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© 一般社団法人 日本ペインクリニック学会
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