抄録
昭和32年8月に発足した機械要素専門委員会は,歯車,ネジ,軸受の3部門に分れ,当面の目標をそれらに関する最近の資料を揖集することに置いて活動を開始した.その後約半年間の経過については,「機械要素専門委員会半歳の歩み」に記述したごとくであるが.今同第1回の報告として,これら資料についての記事を発表することとした.
本報告は機械を構成する要素の中でも最も多く問題を包蔵している歯車,ネジ,軸受について,設計技術,工作精度,精度検査,運転精度などの向上に役立つ資料として,そのみちの専門家である委員より提出されたものを委員会で検討し,また頁数の制限に応じるように内容を選択し,かつ圧縮したものである.
本報告の内容に教科書的な一貫性はないが,一方ハンドブック的な物足りなさもないつもりであり,à la carte式の持味を生かしたといつたら判り.良いかも知れない.したがつて各項目はいずれもある程度の幅と深さをもつており,関係各位の御参考になることが少くないと思う.