精密機械
Print ISSN : 0374-3543
生体計測の現状と将来
源 良樹弓狩 康三
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1977 年 43 巻 511 号 p. 765-769

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抄録

生体計測の中で, 固定化酵素を感応部として用いる生体成分の分析法について紹介した.
生体計測とこれに続く惰報処理機能及び制御機能を略図で示すと図5になる.この系は, 生体自身のホメオスタシス (恒常性) の維持に関与しているシステムの模擬ともとれ, 興味深く思われる。
実際にこのような考えに基づいて, 血中のグルコースを連続的に測定して, その値をコンピュータで解析しながら, 血糖を低下させるホルモソであるインシニリンの没与を自動的に識ントロールし, このシステムを糖尿病患者の治療に用いるような試みも行われている.これは, 人工β細胞といわれておるが, 小形化されるならば, 臨床治療に用いられる可能性もあろう.

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© 社団法人 精密工学会
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