精密機械
Print ISSN : 0374-3543
六角穴付きボルト締結部の変形と結合面圧力分布
清水 伸二伊藤 鎮福田 理一
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1983 年 49 巻 11 号 p. 1528-1533

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抄録

六角穴付きボルト締結部を対象とし,三体接触モデルを用いて有限要素法による解析を行い,座ぐり穴寸法と締結体変形および結合面圧力分布との関係について詳細に考察を行った結果次のことが明らかとなった.
(1)座ぐり穴深さが小さいと,頭部座面圧力による局部変形の影響により,締結体上面の変形が大きくなる.
(2)座ぐり穴座面高さが小さいと,結合面が局部変形を受け,圧力分布はボルト軸心側へ集中し,圧力分布の一様性が低下する.
(3)締結体厚さの増大により締結体上面の変形を改善しようとする場合は,座ぐり穴座面高さを一定として座ぐり穴深さが大きくなるようにした方がより効果的である.
(4)締結体厚さの増大により結合面の圧力分布状態を改善しようとする場合は,座ぐり穴深さを一定として座ぐり穴座面高さが大きくなるようにした方がより効果的である.
(5)圧力作用範囲は,hb/Tか0.6付近で最小となる.
(6)解析結果より設計図表を作成でき,これを六角穴付きボルト締結体の設計の目安として用いることができる.

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© 社団法人 精密工学会
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