2019 年 19 巻 1 号 p. 41-54
本研究は,学校心理学における一次的援助サービスの促進的援助として,児童が自らの「道徳的強み」を自覚し,活用する短期間の介入プログラムを実施し,その効果について探索的に研究したものである。その結果,児童は「道徳的強み」を自覚することができ,生活全般で活用することが可能であった。また,活用の結果,多くの児童が充実感や満足感を感じ,well-beingも向上していた。本研究から,既存の学校教育のカリキュラムで行われている道徳教育や特別活動と関連付けて「道徳的強み」を活用する実践を行う可能性について検討した。