抄録
内視鏡的胃瘻造設術(percutaneous endoscopic gastrostomy;以下、PEGと略)はその手技の簡便性や低侵襲性から急速に普及し、胃瘻造設術のgolden standardとなっている。PEGは栄養管理に用いられることがほとんどであるが、癌性狭窄などの消化管狭窄では嘔気や嘔吐の減圧目的に適応となる場合も少なくない。今回われわれは横行結腸癌の胃浸潤に対して栄養と減圧の2つのPEGを同時に施行した。在宅管理に移行できただけでなく、飲水や少量の経口摂取が可能となりQOLの向上に大きく貢献できた。