2008 年 23 巻 3 号 p. 3_261-3_265
現在、既に多くの医療施設でNSTが活動を行なっている。しかし、これからはその活動の質の向上が求められる。そのためにNST所属の医師に課せられた課題は多い。第一に、NST活動の責任の所在はNST所属の医師にあることを明確にしなくてはならない。NST活動の内容が高度になれば、それはまさに医療行為である。NSTのスタッフであるコメディカルを守る立場に医師はある。第二に、時には重症患者と直接接することになるコメディカルに適切な指導を行なわなくてはならない。第三に、NST活動のレベルアップのために尽力しなくてはならない。これが最も重要であると考えられる。NST活動の内容の適切性をチェックして指導することはもちろん、自身の栄養学に関する知識を高める努力を継続する。自己研鑽の姿勢が重要であるのは、NST活動に限ったことではない。NST活動が優れたチーム医療として完全に根付くか否かはNST所属医師の尽力にかかっているのである。