静脈経腸栄養
Online ISSN : 1881-3623
Print ISSN : 1344-4980
ISSN-L : 1344-4980
特集:がん治療と栄養療法~最近の話題から~
がん病態と栄養成分
―ポリアミン、脂肪酸、ポリフェノールについて―
早田 邦康
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 26 巻 5 号 p. 1211-1220

詳細
抄録

食物中に含まれる食成分であるポリアミン、脂肪酸、ポリフェノールについて、これまでに報告されている検討結果を概説した。近年の研究において、これらの食成分が多くの生理活性を有することがわかってきた。しかし、とくにヒトにおけるがん病態への影響や健康への効果に関しては不明なことが多い。食成分における一般的な問題としては、疫学調査や試験管内および動物実験によって得られた食成分に関する検討結果を拡大解釈する傾向があることである。これまでに得られた食成分の生理活性を応用してがん患者の病態治療の一助にするために、慎重に検討する必要がある。

著者関連情報
© 2011 日本静脈経腸栄養学会
前の記事 次の記事
feedback
Top