静脈経腸栄養
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間接熱量計を用いた重症患者の栄養管理
海塚 安郎
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2012 年 27 巻 6 号 p. 1303-1311

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抄録

栄養状態の動的評価法の一つである間接熱量測定 (Indirect Calorimetry; IC) を用い、重症患者に対してより精度の高い栄養管理を実施することは、重症例の栄養管理に関わる誰もが考慮することである。重症病態急性期でのICは、原則酸素療法中の挿管下患者で実施されるが、測定条件の設定、測定機器の限界 (酸素分圧、呼吸数) を把握することが、有用なデータを得る上で重要である。従来は安定状態で30分程度の測定が標準的測定法であったが、人工呼吸器組み込み型間接熱量計が市販され、挿管中の連続した測定が簡便に実施可能になった。連続して表示されるデータ (消費熱量 (EE)、呼吸商 (RQ) 値) は、ICUにおける患者モニタリングの一つとして、重症患者の栄養管理に利用されることが期待される。

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© 2012 日本静脈経腸栄養学会
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