静脈経腸栄養
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特集
回復期リハビリテーション病棟に入院する高齢者の栄養状態とアウトカム
吉田 貞夫
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2013 年 28 巻 5 号 p. 1051-1056

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抄録
高齢者は、低栄養の罹患率が高い。また、それによって、骨格筋の減少 (サルコペニア) が進行し、転倒・ 骨折や入院、死亡のリスクが高い状態 (フレイルティ) である可能性も高い。回復期リハビリテーション病棟に入院する高齢者33例で、低栄養、サルコペニア、フレイルティの罹患率を調査するとともに、それらとリハビリテーションのアウトカムの関連について検討したところ、これら3つの因子には強い関連性があることがわかった。また、MNA-SFにより栄養アセスメントを行い、適切な栄養ケアにより栄養状態を改善することは、サルコペニア、フレイルティの改善のみならず、リハビリテーションのアウトカムの改善にもつながることが示唆された。リハビリテーション後の予後を改善し、自力歩行や、日常生活の自立、在宅復帰を目指すため、回復期リハビリテーション病棟においても、栄養アセスメントや栄養ケアは、きわめて重要だと考えられる。
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© 2013 日本静脈経腸栄養学会
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