日本小児外科学会雑誌
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小児固形腫瘍における術中超音波検査の意義
須貝 道博羽田 隆吉遠藤 正章豊木 嘉一和嶋 直紀今 充
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1996 年 32 巻 5 号 p. 784-789

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抄録
術中超音波検査を小児固形腫瘍手術に応用し,その有用性,意義について検討した.対象は過去10年8か月間に術中超音波検査を施行した小児固形腫瘍13例で,内訳は肝腫瘍7例,副腎腫瘍,腎腫瘍各2例,後腹膜,卵巣腫瘍各1例であった.肝腫瘍では7例中5例が術中超音波検査が切除,切開のガイドとなり切除範囲の決定に極めて有力な情報をもたらした.7例中2例では質的診断か可能となり,切除困難であった2例に対しては術中超音波ガイド下に99%エタノール,OK-432局注を行った.更に肝腫瘍,副腎腫瘍の2例では術中検査により新たな病巣,触知しえない病巣を検出でき適切な処置が行えた.後腹膜腫瘍では周囲組織との解剖学的位置関係が明瞭となり切除可能性の判定を行うことができた.腎腫瘍では脈管侵襲の有無や静脈内腫瘍栓の有無,リンパ節の同定が可能であった.小児固形腫瘍においても術中超音波検査は安全かつ効果的な外科治療を行う上で極めて有用であった.
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© 1996 特定非営利活動法人 日本小児外科学会

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