2017 年 53 巻 5 号 p. 1023-1026
神経線維腫症I型に随伴しない孤立性大腸神経線維腫を経験したので報告する.症例は11歳女児.間欠的な腹痛を主訴に当院救急外来を受診し,超音波検査で腸重積症と診断され入院した.注腸検査で結腸結腸型の腸重積を認め,非観血的整復を施行した際に陰影欠損を認めた.翌日腸重積の再発を認め造影CT検査を施行したところ重積腸管先進部に4 cm大の腫瘤性病変を認めた.再度非観血的整復を施行したが,10時間後に再々発を認めたため緊急手術を施行した.上行結腸に弾性軟の腫瘤を認め,上行結腸部分切除術を施行した.摘出した検体は免疫組織学的にS-100およびCD34が陽性であり神経線維腫と診断した.術後6日目に退院し,術後2年8か月現在再発は認めていない.孤立性小児大腸神経線維腫は初めての報告例であり非常に稀ではあるが,神経線維腫症I型を伴うか否かで術式・治療方針が異なるため注意が必要である.