抄録
新規学卒者(若年者)の早期離職問題については、組織社会化の個人と組織の課題ととらえ、若年者の視点から、組織がどの様な存在で、離職行動に至っているのかを分析する必要がある。社会の変化が年々激しさを増す中、不透明になればなるほど、未来を担う若者のキャリア形成を長期的な視野で支援していくことの重要性が増している現代、入社後 3 年で会社を辞めてしまう、不本意な早期離職を防ぐには若年者と企業とのマッチングの精度を高めねばならない。本研究では、就活時における企業からの情報開示の非対称性の問題に着目し、離職要因について調査した先行研究をサーベイしたが、新規学卒者(若年者)の就職に関する情報と離職率の関係についての研究は未だ見られない事から、この関係性について定量的に分析を行った。結果、離職率を提示することがミスマッチや早期離職の要因解消に資することを明らかにした。