1993 年 15 巻 8 号 p. 749-756
我々の使用経験からは気道狭窄に対するDumon stent留置の利点は安全に内腔保持ができて, しかも取り出し可能なことであった。しかしながら問題点としてはstent内に気道分泌物が貯溜し閉塞することで, この部位には緑膿菌やブドウ球菌感染によるbiofilm形成が認められ, その対策も重要であった。適応は圧排性狭窄と浸潤性狭窄の両方でとくに禁忌はないと思われた。浸潤部位にはレーザー焼灼して拡張後に使用した。さらにDumon, Freitagらの成績や新しいシリコン・ステント(Nova stent, Freitag stent)についても言及する。