気管支学
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気管支造影法の有用性 : 特に気道粘膜病変の描出について
大崎 饒阿部 庄作木村 清延常田 育宏三上 洋村尾 誠
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1980 年 2 巻 1 号 p. 23-29

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抄録

気管支造影法で、特に造影剤を気管支粘膜上に薄く塗布する方法(Light-coating bronchography : LCB)で太い気管支の粘膜病変を明瞭に描出し得ることを臨床的および実験的に明らかにした。気道粘膜病変の所在によりLCBでenface、あるいはprofileの陰影欠損像として現わすことが出来る。病変部の辺縁、表面の性状、その全貌を明らかにすることが出来ることからLCBは気管支鏡検査の短所を補足する。従来、気管支造影検査は気管支の形態的検査のみに主眼が置かれていたが、粘膜病変の検査にも有用であり、LCBは気管支造影検査の応用範囲を広げるものであると考える。

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© 1980 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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