気管支学
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摘出時にラリンジアルマスクを使用した小児気管支異物の1例
鳥羽 博明先山 正二森本 雅美梶浦 耕一郎中川 靖士川上 行奎滝沢 宏光監崎 孝一郎近藤 和也丹黒 章
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2012 年 34 巻 2 号 p. 180-183

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抄録

背景.摘出時にラリンジアルマスクを使用した小児気管支異物の1例を経験したので報告する.症例.1歳6カ月の女児.ピーナッツを食べた際に誤嚥.その後,喘鳴が出現し,前医に入院.抗菌薬を投与されていたが,翌日施行された胸部CTにて気管支異物を疑われ,当院に搬送された.CTにて左主気管支に異物と思われる陰影を認め,気管支異物と診断し,同日全身麻酔下に異物除去を施行した.ラリンジアルマスク(サイズ2.0)を使用して気道を確保した後,外径4.0mmの軟性気管支鏡を挿入し,バルーン付きカテーテルにて摘出した.異物はピーナッツであった.結論.小児気管支異物に対して,ラリンジアルマスクの使用により,異物摘出時の有効な換気と軟性気管支鏡のスムーズな操作性を担保することができた.

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© 2012 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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