抄録
生物多様性や地域性遺伝子の攪乱防止等に対する意識の高まりに応じて,周辺植生からのり面に飛来する種子等で緑化する自然侵入促進工や,森林表土中の種子や根茎を植物材料として用いる森林表土利用工が多く試みられている。本報告では,自然侵入促進工および森林表土利用工について,資材構成の異なった緑化工を用いて試験施工を行った。施工後6ヶ月,1年,1年7ヶ月に行った表面侵食調査および植生調査の報告を行う。調査の結果,自然侵入促進工(=遅速緑化)においても土質等に適した工法を用いた場合,施工後1年7ヶ月までのり面の侵食防止効果を果たしつつ,周辺植生が侵入・生育していることが確認された。