抄録
日射遮蔽棚による駐車場の熱環境改善効果を定量的に評価するため,アスファルト舗装された駐車場に日射遮蔽棚を設置して,その日陰の地表面温度,駐車した車の車内・車体温度等を測定し,日向及び芝生地のそれと比較した。その結果,夏期の昼間,日射遮蔽棚下では,地表面温度が日向と比べて,最大22.2℃,芝生地の地表面よりも2℃~5℃ 程度低かった。また,車内・車体温度は,12℃~30℃ 程度低く,日陰の車内気温は,外気温とほとんど同じになる時もあった。日射遮蔽ネットの被覆率は,地表面及び車内・車体温度低減効果に強く影響したが,被覆率が80% 以上になると効果は頭打ちとなった。夏期の日中,ツル植物の葉からの蒸散作用により,葉表面温度は低く維持されていた。また植物は非生物的な日射遮蔽素材よりも輻射熱低減効果が大きいことが明らかになった。