抄録
愛知県豊田市を流れる逢妻女川において平成 20年度から平成 22年度にかけて特定外来生物アレチウリの防除対策が講じられた。防除 1年目の平成 20年度には,結実前の 8月中旬に選択引き抜き除去と 2月の植生全面刈り取り,防除 2年目の平成 21年度には,結実前の 8月下旬にアレチウリが繁茂する河道内の植生を全面刈り取る手法を採用した。引き抜き除去や刈り取りによる植生変化を把握するために,除草対象範囲を区切り,アレチウリが繁茂し始める各年度の 7月中旬にアレチウリの発生有無と優占植生の把握を行った。アレチウリは選択引き抜き後 1年が経過する平成 21年度には確認区画数が増加したが,平成 22年度には取り組み前の 8割程度に減少することが確認された。また,植生全面刈り取りによりツルヨシ等の在来多年生植物群落の衰退が生じないことも確認された。アレチウリの発見初期対策では,既存植生が残存しており,選択引き抜き除去よりも植生全面刈り取りの方が効果的といえた。また河川維持管理による除草作業のタイミングと同調させることにより,継続的に除草ができる仕組みづくりにつながることが示唆された。