2021 年 47 巻 1 号 p. 123-128
教員のストレス緩和を目的とした学校緑化の推進を目指し,オンラインアンケートを用いて東京都の小中高の教員を対象とし,学校緑化の現状,教員の利用状況と意識に関する調査を実施した。その結果,教員が多くの時間を過ごす屋内での緑化は少なく,「見かける」といった視覚的な関わり方が多いことがわかった。教員は学校緑化に対して,自身への効果よりも生徒への効果を期待しているものの,約6割の教員が教員のストレス緩和を目的とした学校緑化の推進を期待していることがわかった。また,教員がよく利用する屋内空間の植物の増加,維持管理の負担への対策,学校緑化による教員の心身への効果の検証と普及が今後の課題として考えられる。