本研究では植生工を模擬した模型盛土斜面を砂質土で構築し,その降雨浸透特性について明らかにすることを試みた。構築した模型盛土斜面は,のり面保護工を施工しない裸地斜面と,表面に張芝工と植生基材吹付工を施工した斜面の合計3種類である。研究に用いた模型土槽は盛土斜面内に浸透した雨水と,斜面表面を流下した雨水とを別々に回収できる構造となっている。盛土斜面内にはその水分挙動を把握する目的で,多数の土壌水分センサも埋設した。この結果,植生工を模擬した斜面では裸地斜面に比べて,植物の茎葉によって雨水が斜面表面でより多く流れており,雨水の盛土深部への浸透が抑制されていることを確認できた。