2025 年 51 巻 1 号 p. 190-193
海岸沿い舗装道路脇にある路面間隙において,海崖植物の生育状況を調査した。26箇所の路面間隙及び30箇所の海崖・岩礫地で植生調査を行った結果,計18種の海崖植物が記録され,そのうち13種(72.2%)が路面間隙にも生育していた。海崖からの距離と海崖植物優占度には負の相関がみられ,特に海崖から50 m以内では優占度が高かった。一方で,外来種の優占度は海崖から遠いほど高くなる傾向がみられた。海岸に近い道路の路面間隙は,海崖植物の二次的生育地となり得るが,その成立には海崖からの距離が最も重要な要因であった。海崖植物優占群落の成立条件を詳細に検討することで,道路際の植生管理技術に応用できる可能性がある。