日本緑化工学会誌
Online ISSN : 1884-3670
Print ISSN : 0916-7439
ISSN-L : 0916-7439
技術資料
長野県における播種工による強酸性土壌崩壊地の自然再生事例
吉田 寛 小野 幸菜
著者情報
ジャーナル フリー

2026 年 51 巻 3 号 p. 337-340

詳細
抄録

2002年11月に長野県須坂市山の神地区の強酸性土壌荒廃地で施工された山腹緑化工(酸性矯正材を配合した植生基材吹付工)の施工約21年9ヵ月後の状況を報告する。この施工は,2000年度から2003年度にかけて長野県林務部長野地方事務所(当時)が長野県林業コンサルタント協会に委託して設置された「特殊土壌地帯における緑化検討委員会」が計画したもので,施工21年9ヵ月後の追跡調査を行った結果,平均群落高は5~8 mに達し,緑化目標に設定した導入種のミズナラが被度3~5で優占した木本植物群落が形成され,強酸性土壌崩壊地が自然再生していることを確認した。この現場は継続した追跡調査が実施されていないためデータの蓄積はないが,過去の治山工事では復旧が困難だった強酸性土壌荒廃地を,播種工で自然再生した実証事例といえることから,技術資料として紹介する。

著者関連情報
© 2026 日本緑化工学会
前の記事
feedback
Top