日本緑化工学会誌
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コンクリートのり面の木本導入による再緑化 (その2)
森崎 耕一宇治 正人清水 由夫村中 重仁長谷川 秀三
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2001 年 27 巻 1 号 p. 275-278

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抄録

中央道裏高尾地区のコンクリートのり面を低木種木本植物の薄鉢苗 (ユニット苗) により, 平成8年から3ヶ年にわたり再緑化を行ってきた。平成9年, 10年施工地において生育状況調査, 根系調査を行った結果, 底面構造を改良した平成10年のユニット苗では, 発根・根の伸長量, 地上部の成長・活力が良好であり, 改良の効果が確認された。また, 平成8~10年施工地において群落調査を行った結果, いずれの施工地も樹高1~2mの低木層を構成し, 目標とするマント群落を形成していたが, 一方で導入木本の成長により, 牧草類の被圧・衰退や, 侵入植物が少ないことが明らかになり, 今後の施工にあたっては, 植栽密度の低減やギャップ空間の創出を考慮する必要があることが示唆された。

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